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日弁連交通事故相談センターが開催する『 高次脳機能障害相談研修会 』に参加してきました。

「 脳外傷による高次脳機能障害の臨床 」というテーマで、医師の渡邉修先生(東京慈恵会医科大学付属第三病院リハビリテーション科診療部長教授)による講演では、高次脳機能障害についての後遺障害認定のポイントとなる画像所見(CT・MRIなど)・意識障害・神経心理学的検査について、弁護士用に分かり易く解説していただき、日ごろ文献などで得ている情報をより深く理解することができました。

また、青野渉弁護士(札幌弁護士会所属)からも「 高次脳機能障害に関する裁判例の動向 」というテーマで講演していただき、高次脳機能障害の有無や程度が裁判で争いになったケースについて総ざらい的に確認できたことで、裁判の結論でどのような点がポイントとなったのかなど知識の再確認ができました。
とくに最近、判例雑誌(自保ジャーナルなど)で多く目にするようになっているMTBI(軽度外傷性脳損傷)については、石橋徹医師の意見書が提出されるものの、裁判所から軒並み排斥され、高次脳機能障害の存在を否定されています。

この研修の成果を、今後、交通事故によって高次脳機能障害を負われた被害者やそのご家族からの相談や、損害賠償の交渉・裁判などに活かしていきます。