これは、私が保険会社側の代理人として担当した交通事故の裁判の案件です。
クルマ同士の追突事故が発生し、追突された側のクルマを運転していたXさんは頸椎捻挫の怪我を負いました。幸いにも後遺障害が残るようなことはありませんでしたが、Xさんは、弁護士を立てて、怪我の治療費や、慰謝料、治療期間中の休業損害など合計172万円ほどを、追突したクルマを運転していたYさんに対して請求する裁判を起こしました。そのため、私が保険会社を通じてYさんの代理人に選ばれ、この裁判を担当することになりました。
裁判の中で、Xさんの治療の経過を確認するために、まず通っていた病院からカルテなどの医療記録を、裁判所を通じて取り付けました。そして、医療記録の記載内容などを検討してみると、Xさんが働けなかったと主張しているものの、実質的にみれば働くことができたのではないかという疑いが生じ、頸椎捻挫の一般的な治療経過などを書かれている医学文献などとともに、休業損害が過大請求されていることを主張し立証を試みました。
その結果、裁判所からは提示された
請求金額170万円 ➡ 認定額110万円
という金額で和解が成立し、最終的にXさんの請求額の35%以上を減額することに成功しました。