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この案件は、私が保険会社側の代理人とした担当した裁判です。

相手側の請求

Xさんは、自転車に乗っていたところ、道路に出よう駐車場から飛び出してきた自動車に接触され、路上に転倒し、頸椎捻挫右肩腱板損傷などの怪我をし、8か月ほど治療を受けました。

その後、Xさんは、弁護士をたてて、頸椎捻挫に由来する頸部痛とそれに伴う機能障害、右肩腱板損傷に由来する右肩痛とそれに伴う機能障害といった1後遺障害(12級相当)が残ったと主張し、自動車を運転していたYさんを相手に、合計1930万円の損害賠償を求める裁判を起こしてきました。

そこで、保険会社を通じて、私がYさんの代理人になり、この裁判を担当することになりました。

裁判の内容

この案件でも、まずXさんの怪我の治療経過などを確認する必要があると考え、裁判所を通じて医療機関からカルテなどの医療記録を取り寄せました。

そうしたところ、Xさんは複数の医療機関に通っていたのですが、はじめのころい通院していた医療機関では右肩腱板損傷といった診断は受けていなかったことが判明しました。また、腱板損傷との診断を受けた後の治療やリハビリの経過についても不自然な点がありました。さらに、Xさんは事故後に数日の有給休暇をとっただけで普通に働けてもいました。

そこで、Xさん側が主張している後遺障害12級については、実際のXさんの状態からすると過大に評価されているものであるとして、後遺障害の評価について争いました。

その結果、裁判所は、私たちの主張をほぼ認める形で、Xさん側が主張していた後遺障害12級の主張を退け、

逸失利益     認めない
後遺障害慰謝料  30万円

と認定し、

請求額 1930万円 ➡ 認定額 150万円

という判断をし、最終的にXさん側の請求を90%以上減額することに成功しました。